サステナブルレザー

持続可能な
世界であるために

ブルックリンミュージアムが使用するレザーは、
「Where / Who / When / How」
全てが明確になっている
トレーサビリティの高いレザーのみ。

環境規制の厳しい
ヨーロッパ諸国のタンナーをはじめ、
日本で初めて
LWG(Leather Working Group)の
認証を得たタンナーとの素材開発を実施。

全ては、
持続可能な世界のため。

責任ある調達


天然素材であるレザー。
私たちが手にするものは、
あくまで副産物。

革を作るためだけに飼育されたのではなく、
人々のエネルギーへと変わる食肉や乳製品から授かる恩恵。

日々を共にし、肌にふれるもの。

だからこそ、
Animal Welfare(動物福祉)や、
サプライチェーンのトレーサビリティーなど、
各ポイントの透明性が必要です。

全ての透明性を高め、
より永く使えるモノを創る。

限りある資源と共生し、
次世代へバトンを繋ぐ。

企業として、地球に生きるものとしての責任です。

LEATHER TYPE


BROOKLYN MUSEUMのアイテムへセレクトされるレザーは、大きく分けて3種類。
ヨーロッパから輸入されたカーフ、北米から輸入されたデイリーステア、そして和牛レザーです。

世界的に希少かつクオリティの高いカーフ。
ヨーロッパではフランス料理などの文化から、副産物としてカーフが供給されており、その質の良さからビックメゾンが多くセレクト。
そのため、全世界のマーケットリクエストが殺到し、入手しにくいレザーとなっていますが、BROOKLYN MUSEUM は40年もの年月で培ってきたリレーションシップで安定した仕入れが可能となり、サプライヤーとのコミュニティー形成も大きな資産となっています。

デイリーステアとは、乳牛のオスのこと。
乳牛のメスは牛乳を取るため、オスは食肉として飼育されます。人工授精のテクノロジーが向上したことから、去勢されたオスの性格は非常におとなしく、キズが少ないことが特徴です。
北米と日本原皮の違いは、繊維質。
北米では、広大な大地を悠々と過ごし、穀物を食すことから、繊維質が柔らかくしなやかに。
日本では、限られた土地の中でも丁寧に育てられ、牧草を食すことから、ハリがあり薄く繊細な仕上がりに。

次世代へ受け継げるモノ創り。

私たちが描く「より豊かな」表現を目指し、原皮産地の選抜や、その中でのクオリティコントロール、染色方法を厳選し、プロダクトへアウトプットしています。

- LWG -
Leather Working Group

環境的・社会的コンプライアンスを高い基準でクリアし、環境保護や地域保全活動への影響を国際基準で審査する団体
〈 LWG(Leather Working Group)〉。

レザーに関わるブランド・タンナー・薬剤メーカーで構成され、今やグローバルスタンダードとしてラグジュアリーブランドを筆頭に認証を取得しています。

565社

全世界でLWGの認証を受けているタンナー数。数万社あると言われているタンナーの中、エネルギーや水の使用量・廃棄物管理・労働環境における精査など、全項目の審査を通過した企業のみが得られる。そのため、初めての審査では90%不合格になると言われる厳正な審査がなされている。

121億ℓ

LWG認証を受けている世界のタンナーやメーカーが毎年削減している水量の平均値。世界のレザー生産数において、LWG認証タンナーが占めている割合は約23%。革の量にして約39億ft2。様々な設備投資、環境配慮によって日々削減され続けている。

1社

日本で初めてLWG認証を取得し、現在はその中でも最高位であるゴールドランクに昇格したタンナー〈繁栄皮革工業所〉。2018年認証されるまで、設備の全入れ替えや薬剤の置き換え、作業工程のデータ管理による人員配置の適正化など、2年の年月を経て、持続可能な革の提供を実現させた。

繁栄皮革工業所 [ Hyogo - Japan ]

2018年11月、日本で初めてLWG認証を取得。1928年創業から90年以上、一貫した革づくりを行っている。
原皮調達から仕上げまで全生産体制が整備され、生産レシピは完全データ化。年4-5回、本場イタリアから技術者を招き、世界のトレンドと日本の熟練技術をマッチングさせた仕上げが魅力。

柿渋染め

Tanner : 繁栄皮革工業所

“土へ還るレザー”

「天然染料でレザーを仕上げられないか」その一心で2003年からスタートした柿渋染めは、世界中で大量生産・大量消費が盛んになっていた時代に生まれました。
大気汚染や水質汚濁の弊害も叫ばれはじめた中、レザー業界として何ができるのかを問い続けた日々。

「もっと思い入れを持って使えるレザーを、環境に負荷のない自然のもので作れるはず」

サプライヤーとの度重なる試作を経て完成したレザーが〈柿渋染め〉です。木目のような模様は手染めの刷毛目。何よりこの刷毛目のクリエイトが難しく、業界でも唯一無二の存在に。
しかし、スタート当初から支えてくれていたタンナーが後継者不足で廃業。タンナーにあった全ての柿渋染めレザーをBROOKLYN MUSEUM が引き取り、なんとかここまでプロダクトし続けてきました。

「柿渋染めを無くすわけにはいかない」国内だけでなく、海外にもファンの多い柿渋染め。どうにかこの刷毛目を再現できるタンナーを探しましたが、無情にも月日は流れていくばかり。
そんなとき、出会えたのが繁栄皮革工業所だったのです。

革を愛するもの同士、情熱を技術に注ぎ、何度もトライし続け復活した柿渋染め。染料はもちろん、鞣しや仕上げに至るまでケミカルに頼らない創りにより、土へ還すことも。

職人の技術と誇り。
世界を魅了するレザーです。

ヤマト

Tanner : カナメ [ Tokyo - Japan ]

「牧場から前鞣し、後鞣し、染色、そして仕上げまで、とにかく全工程において日本で行うことにこだわりたい」
そんな要望を叶えてくれたのは、長年ヌメ革ベースのタンニン鞣しを専門としている〈カナメ〉。
透明感が美しいヤマトは、BROOKLYN MUSEUM のオーダーカラーを忠実に再現するため、仕上げのカラーリングを一枚一枚手染めで行う丁寧さ。この仕上げにより、クリアな中に深みのあるエイジングが実現。
クオリティの高さが認められ、ヤマトアイテムがTOYOTA LEXUSのライフスタイルコレクションへセレクト。世界中へ旅立っています。

藍染め

Dyeing : 藍布屋 [ Tokushima - Japan ]

青と紫のバランスにより彩られるカラー。
徳島県指定無形文化財「阿波正藍染法」。化学染料ではなく、この“ジャパンブルー”にこだわり抜いた私たちと出会ったのは、大正元年創業以来、綿織物の織元として伝統工芸を守っている工房。糸染色は全く違うノウハウの中、鞣し・染め・絞り・仕上げ、全ての手法を何年もディスカッションし続け、ようやく藍染めレザーは誕生。
自然を生き抜いたチカラだけでレザーを染め上げていくため、一度では染まりません。藍の“ご機嫌”をうかがい手間ひまをかけることで、浮かび上がる鮮やかなブルー。 そして、画一的ではないムラ感こそ、ナチュラルな美しさだと気付かせてくれるのです。
藍染めの良さはテクスチャーだけでなく、サステナブルな染色方法であるということ。 素手で染料へ触れることができるのも、自然である証です。 数百年ものあいだ、環境に寄り添い歩み続けてきたクラフトマンシップ溢れるレザーです。

グロスコードバン

Tanner : 新喜皮革 [ Himeji - Japan ]
レーデルオガワ [ Chiba - Japan ]

世界に2社しかないと言われるコードバンタンナーの中でも日本が誇る唯一のタンナー〈新喜皮革〉から原皮を仕入れ、削り出しや染色・フィニッシュまでを〈レーデルオガワ〉へ依頼。
一般的なコードバンよりオイルをたっぷり染みこませることで、手にした瞬間からしなやかな強さとハリを兼ね備える仕上げに。そして、随一の染色技術と謳われるレーデルオガワとのタッグにより、BROOKLYN MUSEUM のカラークリエーションを表現。
世界規模で希少価値が上がり、高品質なコードバンが入手しにくくなる中、 一生モノとなり得る価値あるレザーです。

フレンチカーフ

Tanner : ペリンガー [ Germany ]

BROOKLYN MUSEUMのフレンチカーフは、2タイプのレザーをアイテムの特徴ごとに使い分けています。
革小物に使用しているのは、ドイツ名門タンナー〈ペリンガー(LUDWIG PERLINGER GmbH)〉のノブレッサカーフ。
クローム鞣し発祥の地 ドイツで150年以上の歴史と数多くの実績を持つタンナーによって仕上げられたレザーであり、適度なハリと美しい陰影が、アイテムを手にしたときのエレガントさを際立たせます。
特筆すべきは、カラーリングの豊かさ。そして、その色合いを長年愉しめるというポイント。コシのあるカーフは型崩れしづらく、使い込むことでソフトな風合いに。さらに、仕上げの型押しによって、キズや汚れに強く、どのようなライフスタイルにもフィットするため、世界的なラグジュアリーブランドが高く評価。発色の美しさだけでなく、品質保持・環境配慮においてもトップクラスの技術を磨き続けています。

フレンチカーフ

Tanner : ワインハイマー [ Germany ]

BROOKLYN MUSEUMのフレンチカーフは、2タイプのレザーをアイテムの特徴ごとに使い分けています。
バッグに使用しているのは、ワインハイマーのワープロラックス。ドイツが誇る世界有数タンナーであり近年惜しまれつつその歴史に幕を閉じた〈カールフロイデンベルグ〉から、伝統技術を継承するべく、職人たちが発足させたタンナー〈ワインハイマー (WEINHEIMER LEDER)〉。
カーフ特有の程よいコシと繊維質の細かな弾力性、そしてタンナーの丁寧な仕上げがオーラとして感じられるソフトなテクスチャー。肌に触れ、しなやかにフィットするボディを求め、このレザーに行き着きました。
キズや汚れ、水にも強い仕上げ。手にする度、そのハイセンスな佇まいがコーディネートの幅を広げてくれます。
環境先進国であるドイツにおいて、トレーサビリティーを明確にし、さらに高い水準でレザーに向き合うタンナー。世界が認めた職人たちの美学を感じてください。

私たちのSDGs

使って、触って、息づいて

THE AGING STORY