PRODUCT STORY

プロダクト誕生ストーリー

スマートコインケース

ミニスナップウォレットMini snap wallet

『ミニ財布』というキーワードがこれほど浸透する前の2017年。
「紙幣・コイン・カードを全て持ち運べ、小さくコンパクトに、使い勝手の良い財布を作れないか」とサンプル製作をスタートしたことで誕生したプロダクト。

“最小の限界値を探る”

ブルックリンミュージアムには、紙幣・コイン・カードが入り、二つ折財布よりもサイズが小さい〈札バサミ〉というプロダクトがあります。ベースはマネークリップ。コインポケットがカードホルダーにもなり、2004年から続くロングセラーアイテムです。

あるとき、代表の草ヶ谷が札バサミユーザーのお客様とラフなトークをしていると、「長財布と札バサミをオケージョンで使い分けているんだけど、もっと小さくならないかな?最近、このサイズですら少し大きいと感じるようになってしまって。」という投げかけをいただきました。

草ヶ谷自身は長財布とマネークリップ(小銭入れ無)を使い分けていたため、使い分けのご提案をしたところ、「コインケースを別に持つと失くしそう。コインは一緒に持ちたい。」とのこと。

以前から“小さい財布”の需要が少しずつ高まっていると肌で感じていた草ヶ谷は、「最小を追求してみよう」と開発を進めていきました。

“収納力・コンパクト・スマートの共存”

2017年〜2018年、ミニ財布という言葉が認知されたきっかけ。
それはビックメゾンの『三つ折り財布』でした。


スマートフォン・スマートウォッチの台頭により、キャッシュレス化が進み、バッグや持ち物がミニマライズ。当然、財布も小さく変化。その中で、三つ折り財布が爆発的に浸透したことで見えてきたことがありました。

それは、厚み。
手のひらにおさまるサイズ感ではあるものの、紙幣やカード、コインを入れた上で三層に折り重ねると、厚みが出てしまいます。三つ折り財布のサンプルを作成しスタッフ間で使ってみていましたが、想像以上にボリュームが出るため、バッグの中で幅をとることが懸念点になっていました。

そしてもう一つの懸念点は、会計時に出すお札の状態。

大人がコンパクトな財布を持つ上で「スマートさ」はマスト。
見た目のコンパクトさを優先した結果、肝心のお札が丸まった状態で支払われていることが、どうしても気になっていました。
そこで、収納力とコンパクトさを両立させ、スマートさをプラスデザインしていったのです。

“選りすぐりだけ”

最小の中で絶対に持ちたいものを考えると、必然的に全体のタテヨコサイズは決まっていきました。
タテサイズは、一万円札サイズ。
ヨコサイズは、クレジットカードサイズ。
カードポケットは3枚限定にし、選りすぐりだけを収納する仕様にしました。
3枚の定義は、〈クレジットカード・キャッシュカード・免許証や保険証など身分証になるカード〉の3種類は必ず持ち歩く、というお客様のお声から弾き出された最小限の枚数。

さらに、コインポケットは“カブセ”と呼ばれるフラップパーツをイレギュラーの付け方に。通常、背面からフロントへカーブさせ取り付ける方法ですが、それではカブセにボリュームが出てしまい、今回の意図とは違ってしまいます。
そこで、フラップパーツを本体コバラインで縫い付け、ボリュームを最小限に設定。コインポケットにマチをつけているため、小銭の見やすさはそのままに、使い勝手の良いコンパクトさを実現しました。

“引き算のデザイン”

財布の使い勝手を左右する、紙幣のポジショニング。
紙幣の抜け落ちを防ぐため、ベルトやホック、ファスナーなどを使用することがほとんどですが、コンパクトさを優先させ、それらのパーツは減らす方向に。さらに、大人のスマートさを意識すればこそ、コインやカードのポケットとは別部屋に設定することもマストでした。

そこで採用されたのが、マチ無しの紙幣ポケット。
カードポケットとコインポケットの間を収納スペースとしてアレンジし、ポケット下部12mmを縫い込み、コバを磨き上げて一体化。
この一体化により紙幣がボトムで固定され、ファスナーなど紙幣を覆うパーツがなくても、抜け落ちる心配がなくなりました。

“Wabi-Sabi ウォレット”

ライフスタイルの変化により、財布のあり方も変化してきました。
だからこそ、「こうでなければいけない」という制限をかけず、時と場合によってうまく使い分ける方が増えたように感じます。

パリッと見せたいときには、長財布。
気軽に出かけたいときには、ミニ財布。
同じミニ財布でも、カラーで気分を変えても良し。

このミニスナップウォレットは、「持たない贅沢」を味わえる財布です。
“もう少し入ったらいいのに”という想いに、「今はこのくらい身軽に出かけてみませんか」そんなことを伝えてくるプロダクト。

飾り立てず、そっと傍に寄り添う。
小さくも、大きな意味を持つアイコニックプロダクトです。