BROOKLYN MUSEUM 創業者、草ヶ谷和久。
昭和26年神田生まれ。
クラスには必ず職人の家の子が何人かいるような下町で育ち、和久の叔父もまた鞄職人のひとりでした。
ものづくりに真摯に向き合う光景を間近でみて育ったことは、のちの和久に大きな影響を与えたと言っても過言ではないでしょう。
戦後流れ込んできた豊かなアメリカの文化が次々と上陸することを肌で感じ、時代が成長していく面白さに触れた世代。
テレビはモノクロからカラーへ。
音楽はフォークソングやエレキギターのサウンドへ。世界的にビートルズ旋風が巻き起こり、それは日本へも多大な影響を与えていました。
何万人もの若者を熱狂させるグループ。和久にとってもカルチャーショック以外の何者でもなく、ギターサウンドを聴かない日はないほど、夢中になっていきました。
聴き込むほどに、ベンチャーズやビーチボーイズ、さらにはエルビスプレスリーなど、偉大なサウンドがアメリカから渡ってきていることを知りました。
アメリカの文化に憧れはじめた和久は、洋服の文化にも興味を持ち始め、その中でも「アイビーファッション」に衝撃を受けたのです。